01環境・設備(環境編)

05.照明

まずは基本から.点光源は,光源に対し放射状に発生します.つまり,点光源を中心とする球面上に広がっていくわけです. そのうち,「光束(ルーメン)」というものは,茹でる前の棒状の「ソーメン」のようなイメージです(ソーメンは夏の風物詩であり,私も大好物です).ソーメン1本1本が「光束」であり,この本数は「エネルギー量」を表し,光束の量(=ソーメンの本数)が大きければ大きいほど光エネルギーは大きくなる(=明るくなる)ものとお考え下さい.ちなみに,光束の単位「ルーメン」と「ソーメン」をかけています(サラッと流してください).次に,「光度」ですが,単位立体角内に発散する光束をいいます.ここで,単位立体角について補足説明しておきましょう.まず,光源を中心とした半径1mの球体を思い浮かべて下さい.その球体の球面上に,1㎡の面積を持つような角を「単位立体角」といい, その「単位立体角」内の光束量を「光度(cd = lm/sr)」というわけです.これは,点光源の明るさを表します.(次図参照)

光度が「点光源」の場合における明るさを表すことに対し,光源が「面光源」である場合の明るさを表す尺度が,「輝度」となります.単位は「cd/㎡」.問題コード15044に「光源,反射面,透過面から特定の方向に出射する単位面積当たり,単位立体角当たりの光束」という言い回しがあります.一見,「これって誤記なんじゃないの?」と思われるかもしれませんが,「A当たり,B当たりのC」とは「C/(A・B)」を表したものです.「cd = lm/sr」ですから,輝度の単位「cd/㎡」に代入すると「lm/(sr・㎡)」となりますので,これは輝度の説明であることがわかります.日本語って難しいですね.詳細検索でキーワード輝度を検索してみると,出題が多様であり,いろんな側面を持っていることが分かります.「これだけ覚えておけば大丈夫」というモノではありません.まずは単位の解説と,「人が認識する面の明るさ、空間の明るさ感」を表すのに利用されるという事くらいの理解で.根本から理解しようとネットを彷徨うと,ドンドン深みにはまって余計わからなくなりますので,そういう時は割り切りも必要です.

人間の光に対する感度は,光の波長によって異なります.この感覚を視感度といいます.光のエネルギー量(物理量)を単純に測定しても,人間の目には直接見えない赤外線なども含まれているため,人間の目の感度に合わせて補正しなければ,それが明るいのか暗いのかを判断することができません.そこで,視感度の世界標準として,最大視感度(波長555nm)での視感度(683lm/W)に対する各波長の視感度の比率(= 標準比視感度)というものが国際的に定められました.光を測定する上で基本単位となる光束(lm)は,単位時間に流れる光のエネルギー量を測定する際,標準比視感度で補正した値で表しています.つまり他の基本単位(光度=lm/sr,輝度=cd/㎡,照度=lm/㎡)も,「lm」が含まれているので標準比視感度で補正されているということが言えるのです.


■学習のポイント
過去問で出題された用語の理解は必須ですが、よく「照度分布」と「配光曲線」をすり替えたり「照度」と「輝度」をすり替えたりと、近しい話を混同いしていないか、執拗に問われます。「対比」で覚えた片方が問われたら,両方引っ張り出して,今回はどちらが問われているのかを確認(出来れば描き出して目視)してから解答する習慣をつけましょう。また似たような用語どうしも,扱いを慎重に。例えば「演色」は光源の違いによって物体の色の見え方が変わる「現象」です。一方「演色性」は、「光源の特性・指標(優秀か否かではない)」です。太陽光(標準光源)で照らされた色に近い見え方をする照明を「演色性の高い照明」とします。これらも「対比」として捉えて構いません。「問われているものに対して、適切に返答するための準備」に徹していきましょう。

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