02環境・設備(設備編)

05.省エネ

ここでは「熱負荷」や,「空調負荷」などといった「負荷」という用語が出てきます.この「負荷」という言葉の意味を分かりやすく説明すると「やりとりする量」となります.例えば,「熱負荷」といった場合は,「熱をやりとりする量」となります.例えば,室内を考えた際に,窓などの建物外周部(いわゆる外壁部分)は,常に外気に接しているため熱負荷が大きくなります.冬季の場合で考えれば,室内で暖められた空気が外壁部分に接すると熱を奪われてしまいます.(ちなみに,そのとき熱が奪われてしまうことを防ぐために,断熱材を設置します.)
 
例えば,建物外周部で,熱が奪われてしまうと室内温度が下がってしまうため,その分,再び,空調などによって暖かい空気を作り出さねばなりません.そこに「熱のやりとり」が発生するのです.つまり,「熱のやりとり」とは,ある部分で熱が奪われてしまうため,その分,室内に熱を送り込まなければならないという意味です.当然のことながら,その分,熱を新たに作るためのエネルギーも消費します.

冷房時,夏の日射は「冷房負荷」を大きくする要因になります.一方,暖房時,冬の日射は「暖房負荷」を小さくする要因になります.「内部発熱」も同様ですね.

エネルギー負荷の低減」は,設備においては大命題です.

これらの話を元に,省エネの項目にある「空調」に関する問題を見て行ってください.また「氷蓄熱」や「水蓄熱」について,わかりやすく解説しているサイト「ヒートポンプ・蓄熱センター」の「蓄熱WEB講座」をご覧ください.【こちら】 

また「自然エネルギーの活用」や「エネルギーの有効利用」という観点から、多くの用語が出題されています.


■学習のポイント

一問一答形式で,ただ「○」か「×」か、だけで終わるのではなく、上記の「エネルギー負荷の話だな」という「大枠」や「分類」を意識してみてください

省エネルギーに関する用語,例えば「CASBEE」「BELS」「ZEH」など,まずは一通り,過去問の問題と解説をなぞっていきましょう.そのうちに,特に気になったものはネットで調べてみてください.「用語と解説の1対1対応」よりも,捉えやすくなるものもあります.ただし,この時も,細かい内容を全部覚える必要はありません.過去問を先に触れてから(特に2巡目以降)見てみると,試験に「必要な情報・不要な情報」が振り分けられるはずです.

一つ前のページへ戻る