04法規

19. 高さ制限

「高さ制限」には,1.絶対高さ,2.道路斜線,3.隣地斜線,4.北側斜線,5.日影の5種類があります.その「基本形」と「緩和措置」から理解していきましょう.「1.絶対高さ」については,1・2低層住専(+田園住居)の場合,10mか12mの高さ制限が適用されるというものですので,そのまま覚えておいて下さい.逆を返せば,1・2低層住専の場合には,常に絶対高さ制限が存在しますので,高い建物は建てられないということになります.「5.日影」については,設定が複雑で,図問題で取り扱うにつ無理があります.という事で,この2つについては,ここでは考えません.

まずは,「法56条」の構成から見ていきましょう

1項「一号:道路斜線」「二号:隣地斜線」「三号:北側斜線」
この位置づけは,覚えてしまいましょう.用語の定義「令2条第六号」(建築物の高さ)にも,記述があります.
 
「道路斜線」の注意点として,「道路の反対側の境界線」から,「適用距離を越える部分」には,道路斜線制限は適用されないという点はおさえておきましょう(適用距離=法別表3).慣れるまでは毎回チェックします.そのうち「適用距離のチェックが不要なケース」と「確認しておいた方が無難なケース」があるのが分かるでしょう.
 
道路斜線制限の緩和措置は,次の5種類があります.
  1.セットバック緩和(法56条2項)
  2.1.25緩和(法56条2項,3項)※3項は「+セットバック」を検討
  3.2道路緩和(法56条6項→令131条→令132条)
  4.水面緩和 (法56条6項→令131条→令134条)
  5.高低差緩和(法56条6項→令131条→令135条の2)

続いて隣地斜線です.隣地斜線の緩和措置は,次の3種類となります.

  1.セットバック緩和(法56条1項第二号)※隣地斜線の考え方に組み込まれている
  2.水面緩和 (法56条6項→令135条の3第一号)
  3.高低差緩和(法56条6項→令135条の3第二号)

最後に,北側斜線です.北側斜線は,敷地が1・2種低層住専(+田園住居)又は1・2中高層にある場合のみ適用される高さ制限です.「1・2種低層住専」は,図問題での出題は考えにくいので,実質,「1・2中高層」かどうかをチェックします.それ以外なら「北側斜線の検討不要」となり,計算するボリューム(時間)が大きく異なりますので,これを1番先にチェックします

緩和措置は,次の2種類となります.
  1.水面緩和(公園・広場を除く)(法56条6項→令135条の4第一号)
  2.高低差緩和  (法56条6項→令135条の4第二号)
※注意 北側斜線には,「セットバック緩和」が存在しません!


以上,実際に収録されている問題を解いてみましょう.ポイントは最初に用途や道路等の条件を確認して「どの高さ制限がかかってくるのか」それに対して「どの緩和が使えるのか」をキチンと整理しておくことです.いきなり計算に取りかからない事!慌てて条件を飛ばしてしまうケースがよくあります.基本的には「手順を覚える事」に専念してください.その手順の意味合いを,1度,条文で確認してみてください(毎回引く必要はありません).

■学習のポイント
 
「解説集」にある「本試験図問題出題傾向一覧(高さ制限編)」をご覧ください.そこに出題傾向が掲載されています.リストの後半にいくに従って「難問系」の並びになっています.1巡目は後半は流し読み程度で割愛して構いません.その代わり,前半は確実に手順をマスターするよう努めましょう.「高さ制限」については,毎年,正答率は高くありません.しかし特に近年は,いくつかのポイントをクリアできれば,標準的なレベルの出題が多くを占めます.マスターするためには時間が掛かる項目のため敬遠されがちですが,最初から捨て問にするのは勿体ないです.まずはベーシックな問題が解けるレベルを目指しましょう.
 
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