04法規

23. 耐震改修法

「耐震改修法(建築物の耐震改修の促進に関する法律)」は,前回の「バリアフリー法」とよく似ていますので,対比して学習することをお薦めします.例えば,「特定建築物(法改正により,ネーミングが少々長くなっています.これについては後述にて)」という用語が出てきます.ただし,これは,バリアフリー法での「特定建築物」とは,全くの別モノですので混同しないように注意してください.「所管行政庁」についても同様です.バリアフリー法17条と耐震改修法17条は,どちらも「計画の認定」です.これも全く意味が違いますので1度,両方の法令を対比して確認しておけば,その違いを明確に把握できる事でしょう.
 
さて,この「耐震改修法」は,条文の追加・用語の変更を伴う大きな法改正が平成25年に施行されました.この時の改正のポイントなどについては「耐震ネット」の解説がわかりやすいです【こちら】
目新しい規定は一旦さて置き,耐震改修法14条をご覧ください.「所有者の努力」です.条文には「既存耐震不適格建築物であるもの(要安全確認計画記載建築物であるものを除く.以下「特定既存耐震不適格建築物」という.)の所有者は……」とあります.これだけで読むのがイヤになってしまいますね.「特定……建築物」とあるように,こちらが以前は単純に「特定建築物」と呼ばれていた基本的なグルーピングです.それよりも,更に重点転記に耐震改修をさせたいグルーピングが要安全確認計画記載建築物法7条)」として対策強化されたと考えると良いでしょう.例えば主要幹線道路沿いにある建物で,地震で倒壊した場合に,その道路を完全に塞いでしまい,緊急車両の通行の妨げになるような建物です.このグループの建物は,耐震診断の実施と報告が義務付けられています(耐震工事は義務ではない).両者をまとめた大きなくくりが「既存耐震不適格建築物(法5条3項)」というわけです.「含む,含まれる」の関係性をイメージして頂ければわかりやすいでしょう.「法14条」が所有者の規定なら,「法15条」が行政側の規定です.どんな用途の建物・規模が該当するのか,「法14条→令6条」と「法15条→令8条」で,若干異なります.この違いを突いてくる出題は頻出となっていますので注意ください.法11条」と「法12条」の関係性は,「14条・15条」の関係性と同じような構成になっています.「計画認定」の内容については「法17条3項」をチェックしておきましょう.確認申請との絡みは「10項」に「計画の認定をした時は確認済証があったものとみなす」とあります.認定を受ける事で,耐震改修に掛かるその計画に該当する部分については確認申請は不要となります(勿論,認定と関係のない増築等がある場合は,確認申請が必要となります).手順のフロー(東京都耐震改修ポータルサイト)は【こちら】

■学習のポイント

とにかく用語が複雑で「読むだけで嫌!」となりがちです細部にわたった問題よりも,上記のように基本的な用語の意味や,条文の対比,手続きの手順を確認をしておきましょう.扱うのは過去問の範囲で十分です.平成28年度の本試験でまとまった1問(4択)として主題されましたが,特に問題コード28271の「都道府県耐震改修促進計画」,「通行障害既存耐震不適格建築物」といった用語が「要安全確認計画記載建築物」の話に連動している点や,問題コード28274の出題方法(法14条に該当しない場合→法16条)と条文の読み方については,今一度理解を深めておきましょう.他の2つのコード(28272,28273)は,平成30年,令和元年に,それぞれ再度,出題されています.このように近年の本試験の焼き直しと出題される事がよくありますので,知識の理解だけでなく,「仕掛け方(問われ方)」を意識するように問題文を見ていきましょう.
 
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